しなの鉄道の観光列車「ろくもん」北信濃雪見酒プラン試乗会
あっという間の2時間。何とも贅沢な鉄道旅行
■長野の地酒と料理に舌鼓
列車が長野駅を離れると、さっそく地酒が運ばれてきた。佐久市の伴野酒造提供のボー・ミッシェルという低アルコール純米酒でライスワインという愛称がある。私は元来日本酒が苦手で悪酔いしてしまうのだが、このお酒はなめらかな味わいがあって、飲みやすい。もっとも、調子に乗って飲んでしまうと後が怖いので、舐める程度にしておいた。今回、雪見酒列車を企画した理由の一つは、長野県は全国で2番目に酒蔵が多く、女性杜氏は全国で一番多いので、沿線女性杜氏の地酒をPRして盛り上げたいとの思いからということだ。
料理も日本酒に合うような中身だ。信州サーモンの煎り酒浸しと地物野菜のうるか豆腐添えという2つの小鉢がメインで、あとは大王イワナ南蛮漬け、人参生姜醤油漬け、ひとくちヒレカツなどたくさんの肴が添えられていた。これらは、ろくもん2号の和食を担当していて長野県内の小布施にある鈴花という名店が提供したものである。
豊野駅を出てJR飯山線の線路が右へ分かれていくと、アテンダントさんが再び現れて温かい茶碗蒸しを運んできた。とろろがけ茶碗蒸しなので蓋をあけると一面真っ白である。雪見酒プランということで雪をイメージしたのだという。
雪見にはまだまだ早い秋の車窓からは、赤くたわわに実ったりんご畑や鳥居川に沿った渓谷が眺められる。試乗会の列車に乗り合わせたしなの鉄道玉木社長お気に入りの車窓とのこと。実際に雪見酒列車が走る頃はどんな情景になっているだろうか?